栃木県那須町の河川敷で16日に焼損遺体で見つかった夫婦と、実行役とみられる2人組が同日未明に接触した疑いのある東京都内の住宅から血痕が見つかっていたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。住宅は空き家で、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は夫婦が暴行を受けた可能性もあるとみて血痕の鑑定を進めている。

死体損壊容疑で逮捕された平山綾拳容疑者(25)が2人組に空き家について「場所を伝えた」と供述していることも判明。指示役とみられる人物から「報酬をもらった」とも供述しており、合同捜査本部は経緯を調べる。

夫婦は会社役員宝島龍太郎さん(55)と、妻幸子さん(56)。捜査関係者によると、合同捜査本部は空き家を24日までに3日間かけて現場検証した。防犯カメラの映像などから夫婦は15日午後11時半ごろ、東京都品川区で知人と一緒にいる姿が確認されており、16日午前0時ごろに空き家で2人組と接触したとみられる。

平山容疑者は15日夜、車で訪れた品川区内のコンビニで2人組と合流。2人組だけが車に乗り午後11時半ごろ、コンビニを後にした。平山容疑者は2人組について「数回飲んだことがあるが、本名は知らない」と供述していた。平山容疑者の車のトランク内などには幸子さんの血痕があった。(共同)