リクルートワークス研究所(東京)は25日、2025年3月卒業予定の大学生・大学院生について、民間企業への就職希望者1人に何件の求人があるかを示す求人倍率は1・75倍になる見通しと発表した。24年卒の前年から0・04ポイント上昇した。上昇は3年連続。就職活動は学生優位の「売り手市場」となる。

調査は24年1~3月、電話やインターネットなどで実施。従業員5人以上の4132社と、大学生・大学院生1035人から回答を得た。

企業の求人数が推計3・1%増の79万7千人に対し、企業への就職を希望する学生は0・9%増の45万5000人を見込む。リクルートワークス研究所の担当者は「人手不足を背景に、企業の高い採用意欲が続いている」と述べた。

企業規模別に求人倍率を見ると、300人未満が6・50倍で最も高い。300~999人が1・60倍、1000~4999人が1・14倍、5000人以上が0・34倍だった。規模の小さい企業ほど、学生へのニーズが高い。

業種別では、スーパーなどの流通業が16・21倍、建設業が9・35倍、製造業が2・07倍だった。一方で金融業は0・23倍、サービス・情報業は0・36倍と低かった。(共同)