女子で世界ランク6位のLS北見が、今日21日に日本勢初の4強をかけて1次リーグ最終戦に臨む。勝てば1次リーグ突破だった同4位でソチオリンピック(五輪)3位の英国戦は第6エンド(E)に3点をスチールされて敗北。スキップ藤沢五月(26)は09年世界ジュニア選手権で敗れた英国の美人スキップ、イブ・ミュアヘッド(27)への雪辱に失敗した。これで5勝3敗の3位タイ。残るは同2位スイス戦。初の快挙がかかった大勝負になる。

 日本勢初の快挙は、持ち越しとなった。1次リーグ最後のスイス戦がその舞台。藤沢は「勝敗は気にせずに。自分たちらしい試合をしたい。いい試合をみせられるように」と口にした。準決勝進出をかけた1日になるが、リード吉田夕は「皆さんが思っているほど、何も背負ってないです。キャハハハハ」と笑った。

 勝てば1次リーグ突破の英国戦。3大会連続出場で27歳になった美人スキップ、ミュアヘッドと対戦した。第2Eに3点を奪って幸先のいいスタート。しかし、第5E終了時に軽食をとる「もぐもぐタイム」をきっかけに、流れは変わった。

 5分の休憩時間の間に、氷の状態が変化していることが多く、試合が動きやすい。選手たちは「魔の6E」と口をそろえる。吉田知は「中盤でバタバタして、選手同士のコミュニケーションがとぎれがちになった」。「もぐもぐタイム」の後に口を開けている落とし穴にはまった形となった。

 藤沢にとっては、雪辱したい相手だった。09年世界ジュニア選手権で、姉汐里さん(28)がサード、藤沢がスキップを務めてミュアヘッドと対戦。会場で応援した姉は「ボロ負けでした」。同大会は最下位の10位。相手は優勝して、14年ソチ五輪銅メダルなど飛躍につなげた。五輪舞台での再会マッチだったが「ミュアヘッド選手はここぞという時に決めてきた。私はここぞ、で我慢しきれなかった」と悔やんだ。

 無念は今日21日のスイス戦にぶつける。スイスは世界ランク2位ながら、今大会は不調で2勝5敗と敗退が決定。英語が得意な吉田知は「(相手スキップの)トリンゾーニは大好きな友達ですが、だからこそ敬意を表して全力で戦いたい」。勝って次のステージに進む。【益田一弘】