武豊落馬で骨折…JC、JCD騎乗不可能
天才に再び災難が襲った。武豊騎手(39)が23日の京都5R新馬戦で落馬し、右前腕を骨折した。エリザベス女王杯に続き2週連続の落馬。マイルCSのスズカフェニックスを含め、その後の騎乗をすべてキャンセルした。全治の発表はなく年内復帰の可能性は残されているが、ジャパンCのメイショウサムソン騎乗は無理。JCダートのヴァーミリアンは岩田騎手の騎乗が決まった。
武豊に再び悪夢が襲った。京都5Rの新馬戦。軽快に先頭を走っていた1・5番の断然人気セイウンアレースが3コーナーで突然、馬体に故障を発症した。武は一本背負いを掛けられたように前方に投げ出され、ダートコースに背中からたたきつけられた。エリザベス女王杯のポルトフィーノに続くまさかの落馬に、場内は騒然とした空気が流れた。馬は安楽死処分となった。
武は直ちに競馬場内の診療所に運ばれた。入り口周辺を報道陣やJRA職員、厩舎関係者が取り囲み、一時は緊迫したムードが漂ったが、幸い落馬後も意識ははっきりとしていた。
計3頭が落馬競走中止。巻き込まれた小原、中村の両騎手が救急車で京都市内の病院に搬送される中、レース終了から30分以上たった午後1時に関係者の運転する車に乗って病院へと移動。その際に立ち止まって、直接「残念ですけど…。復帰してから頑張りたい。いろいろな人に迷惑をかけてしまった」とコメントを残した。表情は青ざめていたが、言葉の1つ1つははっきりしていた。
診断は右尺骨骨折。尺骨とは前腕部を構成する長骨のひとつ。救護室から出てきた武は患部を金属の板で固定し、その上から包帯を巻いていた。外から見える右手の拳の部分は内出血して、腫れも見られた。マイルCSのスズカフェニックスは安藤勝に乗り替わり。6R以降の計5クラがすべてキャンセルとなった。
全治期間は発表されていないが、1週間や2週間での復帰は難しい。12月7日のJCダート・ヴァーミリアンは岩田騎手の騎乗が決まり、石坂師がこの日のレース後に発表した。今週のジャパンCで手綱を取るはずだったメイショウサムソンは24日に高橋成師と松本オーナーが話し合い、結論が出される。
常識的に年内復帰は絶望的だが「有馬記念は大丈夫という話もある」と語る関係者もいる。9月に死球で右尺骨を骨折したロッテの今江選手は1カ月弱でギプスが外れ、リハビリを開始している。程度の違いがあるだけに一概には言えないが、スポーツ選手の回復は一般の人間よりも早いケースが多い。詳しい検査を待たなければならないが、年内復帰の可能性は残されている。秋のG1シリーズは、これからラストスパートに入る。スタージョッキーの一日も早い復帰を待つばかりだ。
[2008年11月24日8時3分 紙面から]
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