<練習試合:湘南1-0フィンランド代表>◇1日◇平塚

 フィンランド代表は本当に「仮想オーストラリア」?

 同代表はJ2湘南と練習試合を行い、0-1で完封負けした。先発11人の平均身長は182・45センチと大型だが、国際Aマッチ経験者は2人だけ。実は招集した21人のうち12人はAマッチ未経験者で、かつて広島と神戸で指揮を執ったバクスター監督は「若手を多く呼んだので経験を積ませたかった」と、来日の目的を明かした。

 同国の英雄リトマネンも、来日メンバーが「2軍以下」であることを認めた。「W杯予選のメンバーは、ほとんど来てない。初めて会った選手もいる。いつもプレーしてるメンバーじゃないから(試合中も)ゴタゴタと混乱したよ」と肩をすくめた。前半42分に自陣ゴール前の混戦の中、ボールを見失って失点した場面など、経験や連係の欠如をうかがわせた。

 11日のオーストラリア戦は岡田ジャパンにとって大一番。4日のフィンランド戦はその予行演習だが、若手中心の相手チームでは「歯ごたえ」は弱そうだ。岡田監督の「試したいこと」に、確かな手応えを得られる相手なのか疑問は残る。バクスター監督は「経験の少ない選手は多いが、体も大きいし、岡田さんの助けになれれば」と言うが、湘南相手に負け、なおかつ飛車角落ちの相手である事実は否めない。【村上幸将】