J1年間王者をかけた戦いは死闘の末、年間1位の広島が後半ロスタイムに2ゴールを決め逆転勝ちした。

 両チーム無得点で迎えた後半15分に試合が動いた。初先発で1トップ起用されたG大阪FW長沢駿が期待に応えた。清水から今夏移籍してきた長身FWは、広島のパスミスを見逃さずボールを奪うと、左足で先制ゴールを決めた。

 広島も後半途中からFW佐藤に代えて快足FWの浅野を投入するなど、反撃を狙った。後半35分、浅野の右サイドからのシュートがポストに跳ね返されると、こぼれ球をMF柏がシュート。MFドウグラスが頭で合わせて角度を変え押し込んだ。しかしその直後の同36分、G大阪MF遠藤のFKから、こぼれ球をMF今野が冷静にシュート。勝ち越しゴールとなった。

 G大阪が逃げ切るかと思われた後半ロスタイム。広島DF佐々木がヘディングで値千金のゴールを決め、土壇場で同点に追いついた。さらにMF柏が決勝ゴールを押し込み決勝点。残り5分間で広島が逆転する底力を見せた。

 なお、準決勝後にツイッターで人種差別的な書き込みをされていたG大阪FWパトリックは先発を外れ、後半途中から出場した。第2戦は5日にEスタで行われる。

 CS決勝の勝者は2試合の勝利数が多いチーム。勝利数が同じ場合は、2試合の得失点差、2試合のアウェーゴール数で決定する。これも同じ場合は前後半各15分間の延長戦を行う(アウェーゴールは適用されない)。それでも決着がつかない時はPK戦を行う。