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みぞれ酒に合う肴

ツラミの岩塩焼<草慧庵>

草慧庵スタッフ  烏丸御池に「草慧庵」(そうけいあん)という「みぞれ酒」が飲める店あるという。リノベーションされた長屋の看板には「いろり炭火焼、和牛焼肉、韓国料理」と掲げられる。日本料理店以外にも「玉乃光」を置く店があるという意外な思いを抱いて暖簾をくぐった。

 店名の「草」自然の象徴、素材本来の旨みを表し、「慧」は心を込めたお客様への奉仕を意味しているそうだ。「韓国」は食療・食補の考えが根付いた国。身体が求める優しい食材を日頃から自然に摂ることで、健康と美容を維持している。「草慧庵」はこの「オリエンタル・スローフード」と呼ぶべき文化を取り入れ、「厳選された食材を、化学調味料を使用せず、素材本来の旨さを追求し、本当の旨さをお届けしたい」と円光正剛(えんみつ・しょうごう)店長。例えば、何気なく出されるお冷もアルカリイオン水にこだわる。2階テーブルは全卓特注のれんが造りのいろりを備えている。牛肉、豚肉、野菜など、食材に合わせて本格囲炉裏で楽しんでもらいたいという配慮を感じる。

 そのこだわりの店が玉乃光の「みぞれ酒」にこだわったのは「料理との相性はもちろん見た目の楽しさ」が理由だと言う。専用フリーザーを使うと、なるほど、グラスに注いだ瞬間、いとも簡単に美しい「みぞれ酒」ができた。この店では季節を問わず1年中メニューに出しているという。そんな「フローズン日本酒」に合う料理を作ってもらった。


究極の肴

ツラミの岩塩焼、ナムル盛り合わせ

ツラミの岩塩焼、ナムル盛り合わせ ツラミは牛のホホ肉で、よく動かす筋肉なので濃厚な味が楽しめる。店では国産だけを、惜しげもなくザックリ刻んで提供する。円光店長は「とにかく国産和牛にこだわっています。近江牛、大和牛、仙台牛など全国の名だたる牛から厳選しています」。

 その国産牛を岩塩上に包み込むように軽く焼いていただく。作り方はきわめてシンプルで、岩塩を敷き詰めて肉を置き、表面にも岩塩をのせる。素材がいいので、あとは旨みを引き出す方法に力を注いだ逸品となる。

 厚めに切られたツラミの食感がよく、何よりサシが適度に入り味が濃厚だ。塩が効き、次から次に喉が求めるような旨さが良い。この和牛の旨みと、キーンと冷えたみぞれ酒の冴えが、口の奥で絡まり何とも言えない悦楽をもたらす。互いに味を打ち消すことなく、肉と酒が絶妙に絡まり合う。

 そしてナムルの5種盛りが「みぞれ酒」の旨さを演出する。豆もやし、大根、ほうれん草、ぜんまい、人参が塩味とごま油の濃厚な旨さで酒が進む。特に「みぞれ酒」のスッキリ感がツラミ同様、ナムルの味の濃さまで中和する。

国産ハラミの叩き

国産ハラミの刺し 肉へのこだわりは牛の内臓にまで至る。横隔膜周辺のハラミ部も国産にこだわった。身が柔らかい半面、脂っこくなくローカロリーで女性にも人気が高い。その旨さも格別で「内臓肉」の一部ではなく、高価な部位として知られる。その「国産」は更に贅沢な逸品となっている。

 ザックリと大きくスライスするためサシが美しく見え、脂身の甘い風味が食欲をそそる。素材の旨みをそのまま味わうため、ポン酢のみでいただく。そもそも「みぞれ酒」は米100%でできている。米と肉が口の奥で絡まり合う。素材の鮮度にもこだわった「草慧庵」だからこそ実現した。

 

夏野菜のパジャン掛け

夏野菜のパジャン掛け  「パジャン」はハングル語で「薬味醤油(ネギ醤油)」を意味し、韓国では和え物に使うことも多い。この特製醤油をトマトにキュウリ、蒸し茄子といった夏野菜に掛けて味わうシンプルな逸品。野菜に軽く焼き目をつけることで、醤油との相性をよくし、素材の味わいを深める。ナマ野菜だけを、「みぞれ酒」と食すと、肴の旨みは酒の強さに消されてしまう。しかし、焼き目と醤油が肴としての存在感を主張する。素材が良ければ簡単に肴になり得るお手本のようだ。また、季節の恵みも堪能できる奥深い逸品だ。

名店紹介

草慧庵(そうけいあん)

草慧庵(そうけいあん) 開店5年目。地域に馴染んできた店は客の様々なシーンを演出する。例えばガッツリ食べたい家族連れには焼肉、飲みに来た会社員には韓国料理、外国人観光客のリクエストにも親切に対応する。看板メニューは「霜降り特上タン」で、吉岡栄二料理長によると「牛一頭から1~2人前しか取れない超稀少な部位」だそうだ。

 また、韓国料理も美味いが、焼肉にも注目したい。厳選された和牛を使い、こだわりの設備で焼かれる。煉瓦を積んだ特製囲炉裏に網を敷く。中から備長炭がじっくり旨みを引き出す仕掛けだ。天井のダクトが煙りを吸い取る。肉を焼くロースターはいろりで味わう備長炭を用いた本格炭火焼き。いろりに敷かれた灰に含まれる空気で、自然にいこる炭。柔らかい肉はあくまでも柔らかく、焼き加減もムラになりにくい昔ながらの焼き方を楽しめる。

 個室を中心とした全48席。宴会まで幅広く利用できる。ランチも営業。800円の日替わり定食や、七輪焼定食などが人気。鍋やコースも充実。特に韓国語でお姫様を意味する「コンジュ」コースはコラーゲンたっぷりのメニュー。1人4580円で要予約。

◇住所 京都市中京区姉小路東洞院東入笹屋町446-2
◇電話 075・221・9111
◇営業時間 午前11時30分~午後2時30分、午後5時30分~午前0時
◇公式HP http://www.soukeian.com/


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