石川遼(24=CASIO)が日本シリーズJT杯で優勝した。米ツアーでは14~15年シーズン最終戦でシード圏内に滑り込むなど苦戦しながら、国内ツアーは7戦2勝。専属の佐藤賢和キャディー(35)が変化を語った。

 今回の勝ち方こそまぐれではない、遼の本当の実力だと思っています。ANAオープンの優勝とは違ってティーショットが曲がらないから、トラブルショットもほとんどありませんでした。アメリカでの戦いにも自信がつくはずです。

 6月からあらためてコンビを組んでいますが、最初のメモリアル・トーナメントでは1、2番でティーショットを左に曲げて連続ボギースタート。悪い流れを引きずって予選落ちでした。ちょうど、いろいろスイングを探っている時でした。それが、残りの3、4試合から練習場でいろんなことをやらなくなって安定しだした。自分の中で、チェックポイントをシンプルに絞ったんだと思います。

 自立心というか、自分でできることを自分でやるようにもなったとも感じます。ささいなことですが、キャディーバッグを何も言わずに自分でホテルの部屋に運んだり。チームを引っ張っていく自覚というか、頼もしい変化ですね。

 アメリカでは(松山)英樹に優勝で先を越されています。本人が言わなくても、それに並び、抜いていくのが目標だと思っています。時間はかかるかもしれませんが、とりあえずはアメリカで1勝。この大会でいいスタートが切れたと思って、来年も頑張ります!

 ◆佐藤賢和(さとう・よしかず) 1980年(昭55)4月8日、宮城県生まれ。東北福祉大ゴルフ部では宮里優作、岩田寛らと同期。当初はプロを目指すも、宮里の勧めで06年からプロキャディーに。片山晋呉、平塚哲二、女子の北田瑠衣、有村智恵、上田桃子の優勝にも貢献。