ケプカにあんなにいいプレーをされたら、仕方ありません。僕らがホールアウトした直後に連続バーディー。特にピン位置も難しかった15番。あそこを取って15アンダーまでいかれた時点で厳しくなりました。

 最終日はすごくショットが安定して、英樹は余裕を持って冷静にプレーしていました。首位に肉薄した終盤、アイアンの距離感もビシビシ合っていた。想像もつかないような重圧の中で、自分の強みを存分に発揮していました。そして、後続にプレッシャーをかけるためにも、バーディーが必須だった18番。満員のギャラリーが周囲を埋め尽くしたグリーンの脇から、最高のアプローチを見せてくれました。高い技術はもちろん、勝負どころであれができる精神力がすごい。14番の素晴らしい寄せは、PGAツアーの公式ツイッターでも「クレージー」だと絶賛されていました。

 今週、宮里優作プロの父優さんにパットの助言をもらいました。悩んでいる様子もあったので、少しでもきっかけになってくれればとの思いもありました。英樹は以前にも教わりにいったことがありましたし、僕が優作プロのキャディーをしていた縁もありましたから。2日目のパットは絶好調だった昨年末のいい感じに近かったと思います。

 最後に、日本から駆けつけてくれたたくさんの方々、応援していただいた皆さんにお礼を申し上げます。この順位で終われたことで、メジャー優勝に着実に近づいている感覚はあります。全英オープン、全米プロでも、いい結果が残せるよう頑張ります。(2017年6月20日付紙面掲載)