<男子ゴルフ:UBS日本ツアー選手権>◇2日目◇5日◇茨城・宍戸ヒルズCC(7280ヤード、パー71)◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)
石川遼(17=パナソニック)の進化したドライバーショットが、タイガー・ウッズ(33)の弾道に近づいた。18番に設置されたスイングや弾道を計測する装置の詳細データが、ウッズの数値と近いことが判明。担当者も「(出場選手の中で)ウッズに一番似ている」と分析した。この日は4バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの71で回り、通算1オーバー143の37位で予選を通過した。
石川は最後まで豪快なドライバーショットを披露し続けた。最終18番は約300ヤード先の左バンカーに入れたが「あのバンカーはOK。右ラフのほうがボギーを打つ可能性が高い」と、狙い通りの一打だった。第2打でグリーンに乗せ、10メートルのバーディーパットを沈め、予選突破を果たした。
実はこの18番ティーグラウンドには「トラックマン」という、スイング、弾道、飛距離を計測する装置が設置されていた。この日の石川のデータは、ウッズの「速く、高く、止まる」ドライバーショットの数値に近づいていた。装置担当者の森昇平さん(37)が言う。「ウッズの弾道に一番近いのが石川選手。ヘッドスピード、初速、スピン量、打ち出し角。そのコンビネーションが似ています」。
弾道には個性がある。ウッズは狙った地点にピンポイントで落とす高弾道が特徴。米ツアーの難コースを攻めるために、高く上げ、球にスピンをかけて、落下地点から10ヤード以内に止める。スピン量が多すぎると風の抵抗を受けやすく、飛ばない。スイングの速さと球の高さとの絶妙なコンビネーションが重要になる。この日の石川は飛距離は299・7ヤードで球の転がりは約14ヤード。同じ飛ばし屋でも、低い弾道で、約25ヤード以上を転がして距離を稼ぐブレンダン・ジョーンズとは対照的だった。
そのドライバーに予選落ちの危機を救われた。17番では第1打で左に曲げ、斜面の深いラフへ。第2打をグリーン前の池に入れてダブルボギー。予選通過へピンチに陥ったが、ドライバーが好調で、「その割には余裕があった」。気持ちを切り替えて、18番のバーディーを呼び込んだ。
今季はここまで、今大会も含めて、昨季予選落ちした3試合すべてで決勝ラウンドに進出している。コース攻略でも学習能力の高さをみせている。首位とは9打差。「明日はアンダーパーグループに入ることが目標」と上位進出を誓った。【阿部健吾】

