石川遼(17=パナソニック)が、早くも全米プロ選手権(8月13日開幕、米ヘーゼルタイン・ナショナルGC)に向けて再スタートを切った。21日には長嶋茂雄招待セガサミー杯(23日開幕)の会場である北海道のザ・ノースカントリーGCで練習ラウンド。「米国仕様」のアプローチなど入念に調整した。今週、来週(サン・クロレラクラシック)の北海道2連戦は、洋芝のコース。ラフの対応やグリーン周りなど、今季最後のメジャー舞台へ、感触をつかむ好機になる。

 北海道の大地で、グリーン周りのラフから入念に打ち込む石川の姿があった。「アプローチは全英とは距離感が変わり、キーポイントになる。自然に合ってくるまで練習しないと」。粘る夏の洋芝から、球を高く上げて止めるアプローチを繰り返した。「今週、来週とサンドウエッジで思い通りに打ててパーを取ることが、全米プロにもいい形でつながる」。早くも全米プロモードに入った。

 先週の全英オープンでは野芝で、地面の硬さや風もあり、ピッチングウエッジなどで転がすアプローチばかりだった。「今週は上から落としていく。先週とは違った技術が求められる」。北海道のコースは、他の国内コースと違ってフェアウエーもラフも洋芝で、米国のコースと同質だ。対照的な「全英仕様」から「全米プロ仕様」へシフトチェンジするには、この北海道2連戦は絶好の環境だ。

 全米プロの会場ヘーゼルタイン・ナショナルGCはドッグレッグや池が多い戦略的コース。ラフを完全に免れることは難しく、リカバリーが鍵を握る。さらにメジャー史上最長の7674ヤードの設定。洋芝はランが出にくく、ドライバーはキャリー勝負になる。フェアウエーでも球が沈みがち。インパクトで芝がかむとスピン量が減り、グリーンで止まりづらいため、アイアンの打ち方も洋芝仕様に修正が必要だ。

 メジャーでの優勝争いのイメージも膨らんだ。全英の最終日はテレビ観戦に甘んじたが、T・ワトソンの姿に感動した。「最終日最終組が18番グリーンに上がってくる時は、ギャラリーがスタンディングオベーションしてくれる。あの状況を目指してやりたい。もしそうなったら、その場で涙が出るくらい感動すると思う」。4月マスターズ、先週の全英は予選落ちに終わったが、気落ちしている時間はない。3度目のメジャー挑戦へ、急ピッチで準備を進めていく。【阿部健吾】