<米男子ゴルフ:世界選手権シリーズ・アクセンチュアマッチプレー選手権>◇初日◇17日(日本時間18日)◇1回戦32試合◇米アリゾナ州リッツカールトンGC(7849ヤード、パー72)◇賞金総額850万ドル(約7億6500万円)優勝140万ドル(約1億2600万円)

 【マラナ=木村有三】石川遼(18=パナソニック)が、執念の逆転勝利を収めた。昨季米下部ネーションワイドツアー賞金王マイケル・シム(25=オーストラリア)に15番で1ダウンを喫したが、16番から3ホール連続で奪取。17番パー4では第2打を20センチにつけるスーパーショットも見せ、大会最年少勝利を挙げた。18日の2回戦は、第1シードの世界ランク2位スティーブ・ストリッカーを破ったロス・マクゴーワン(27)と対戦する。池田勇太(24)はニック・ワトニー(28)に4アンド3で敗れた。

 石川が超攻撃モードになった。17番パー4、バンカーから残り165ヤードの第2打。7番アイアンでグリーン真ん中を狙おうとしたが、左端5ヤードのピンに引き寄せられた。8番アイアンに持ち替え、フルスイング。スピンの利いた球はピンそば20センチにピタリ止まった。「16番までたどりつけば、そこからはピンしか見ないつもりでやろうと思っていた」。OKバーディーで、大会最年少白星に直結する貴重なアップを奪った。

 昨季米下部ツアーで賞金王に輝いたシムとの対決。15番で1ダウンしたが、16番で2メートルを決めて取り返した。最終18番も2メートルを入れてバーディー。終盤は3ホール連続アップで世界38位を退けた。「これまで積み上げてきたものがアメリカで出来て、気持ちいいというか、すがすがしいですね」と笑った。

 出だしから「勝って日本に帰らないと、自信を持って帰れない」と勝利への強いこだわりを見せていた。「勝ち進んでいくことで、この後の日本ツアーにすごくいい影響を与えてくれると思った」と石川。2回戦では、NO・1シードのストリッカーを破ったマクゴーワンと対戦する。世界ランク66位の相手だが「一緒に回る選手が誰だろうと、目の前の試合に最善を尽くしたい」と引き締めた。