<米男子ゴルフ:アクセンチュア世界マッチプレー選手権>◇23日(日本時間24日)◇米アリゾナ州マラナ、リッツ・カールトンGC(パー72)

 世界ランク40位の石川遼(19=パナソニック)は1回戦で南アフリカのチャール・シュワーツェル(26)に敗れた。同25位の格上の相手に延長戦に持ち込むなど健闘。その延長1ホール目で勝利のチャンスもあったが、生かせずに次のホールで力尽きた。池田勇太(25=日清食品)と藤田寛之(41=葛城GC)も敗れて日本勢は1回戦で全滅。タイガー・ウッズ(35=米国)も姿を消した。

 延長2ホール目の2番パー5。石川はピンまで残り125ヤード地点で、1度手にした9番アイアンをキャディーバッグに戻し、ピッチングウエッジに持ち直した。だが、ショットはピンを10ヤードオーバーし、グリーン奥のラフへ。アプローチも寄らず、パーパットも外れ、勝負が決まった。「短い番手に持ち替えたんですけど…アドレナリンの出過ぎでした」と肩を落とした。

 実力、実績ともに格上の相手だが、勝機は十分にあった。5番ホールで361ヤードを記録するなど、ドライバーの飛距離でリズムを握った。課題に挙げるアイアンの精度も高く、1、7、11番とリードを奪うこと3度。14、15番と落として逆転を許したが、直後の16番パー3で4番アイアンがピン横1・5メートルをとらえ、バーディーで取り返した。

 「格上の相手をドキドキさせる展開に持ち込めた」と手応えを強調したが、ドライバー、アイアンが好調でも、勝ちきれなかったのが現実。2回戦での「10代対決」が期待されたイタリアの17歳マナセロは世界8位のストリッカー(米国)に勝利して、2回戦進出を決めていただけに「これだけ悔しい思いをしたことはない」と、悔しさを隠さなかった。【塩畑大輔】