【ホノルル(米国)11日=加藤裕一】石川遼(20=パナソニック)が今季初戦前日に、快スコアをたたき出した。米ツアー・ソニーオープンは12日、ワイアラエCC(7060ヤード、パー70)で開幕するが、プロアマ戦で5バーディー、ノーボギーの65をマーク。昨年12月から取り組む新スイングで“結果”を出した。

 石川

 バーディーパットがあと3、4回入ってもおかしくなかった。でも、うまくいき過ぎでもない。ショットが良くて、プレー全体が安定して。パットが入らなくても、パープレーで回れる状態でした。

 大ミスは後半8番パー4の第1打ぐらい。ドライバーを左林方面のクリークに打ち込んだが、グリーン手前の花道から12ヤードをチップインさせパーセーブ。迷いのないフルショットを貫き、ノーボギーでしのいだ。

 左側の壁を崩さず、左足がめくれ上がる悪癖を抑える-。スイング改造途中で現地入りした8日に「残り3日で何とか…」と話していた。9日はプロアマ戦に出場し、10日は「2日分やっちゃった」と10時間かけ約800本を振り込んだ。「いっぱいいっぱい」という突貫工事でトンネルを開通させた。

 まだ完成型じゃないことは、わかっている。「インパクト以降の振り切り。フィニッシュまでワンピースのスイングをすれば、曲がらない。そしてスイングスピードのアップかな」。今季メジャー初戦マスターズ(4月5日開幕)自力出場となる同大会直前の世界ランク50位以内に向け、あとは信じた道を進むだけだ。