大会2連覇を狙う渡辺彩香(21=ユピテル)が、圧倒的な飛距離を武器に1打差3位発進を決めた。

 520ヤードの出だし1番パー5でいきなり、第1打を約300ヤードも飛ばし、エッジまで残り222ヤードの第2打を3番ウッドで2オンさせた。ピン横25メートルについたため、3オンのパーに終わったが、その後も300ヤード級ドライバーを数回見せた。

 「1番の当たりは、ちょっと自分でも追い切れなかったです。昨年より、やっぱり距離は伸びていると思います」。昨季後半に持ち球のフェードの曲がりがスライスまで大きくなって、距離がダウン。オフにストレートに球筋を変えようとスイング改造に取り組んできた。先週までの開幕から3戦連続予選落ちは“過渡期”の悪影響で、ようやく怪物覚醒の予感が漂う。

 昨年大会優勝で、コースの駐車場には優勝者専用の「チャンピオン・パーキング」があり、到着時に係員に誘導された。クラブハウス内には本人も仰天の等身大パネルが飾られている。「本当に等身大なのか、周りにリクエストされて並んだら…そうでした」と笑う。軽い優越感? を覚えながら、残り2日も周囲をパワーで圧倒するつもりだ。