宮里美香(25=NTTぷらら)が今季最高位の2位となった。4打差4位から出て6バーディー、1ダブルボギーの67で通算13アンダーの200。“完全アウェー”の中、一時は世界ランク2位のステーシー・ルイス(米国)と首位に並ぶ激闘だった。優勝したチェ・ナヨン(韓国)には2打及ばず、12年セーフウェー・クラシック以来のツアー2勝目はならなかったが、2週後の全米女子オープンに弾みのつく一戦だった。

 勝てはしなかったが、宮里美には大きな自信となる単独2位だった。同組のルイスは地元出身の上に連覇がかかり、ギャラリーの声援を一身に集める。「アメリカに来たら全部がアウェーなのは分かっている」と覚悟を決めた。「逆にそれが自分を強くしてくれた。『それならやってやろう』という気持ちになれた」。前半は互いにスコアを伸ばして8番で4人が首位に並び、10番で宮里とルイスが抜け出した。

 悔やまれるのは13番のダブルボギーだ。左ラフからの第2打も、グリーン手前からの第3打もライが悪くミスを連発した。そこから粘った。16番では残り150ヤードの第2打を7番アイアンで1メートル強につけてバーディー。17番パー3も7番アイアンで4メートルのフックラインにつけ、これを入れてガッツポーズだ。

 昨年は20位以内が1度もなく、賞金ランク91位に沈んだ。これに奮起し、今季はトレーニングを強化。試合のある週でも月曜から水曜日は走っており、これがしぶとさにつながるようになった。今季予選落ちは開幕戦1試合だけだ。

 結局、最終組のチェが16番で第2打を直接入れてイーグルという“離れ業”を演じ、及ばなかった。今大会は12年2位、13年3位で「三度目の正直、と自分でも思っていたけれど、最終日にダボを打ってはね」。一方で、今回は全米女子オープンの直近の試合とあって、上位選手が顔をそろえ、前哨戦のムードが高かった。そんな中での優勝争いで、難敵ルイスを上回り「自信になります」と素直に喜んだ。

 シーズン序盤から「今年はメジャーにかける思いは人一倍。今までで一番強いかも」と話していた。今週の悔しさは、次の大舞台で晴らしたい。