三塚優子(30=フリー)が1イーグル、5バーディー、ノーボギーの66で回り、首位タイと好発進した。ボールを体の左寄りに置くように変えたことで、パッティングに「開眼」。自身が最後に勝った11年日本女子プロ選手権以来となる首位スタートからツアー通算5勝目を狙う。鬼沢信子、服部真夕、鈴木愛も7アンダーでトップに並んだ。

 ホールアウトした三塚は「パッティングがすごくいい」と自画自賛した。わずかな違いが劇的な変化を生んだ。「ボールを左目に置くようにしたんです。これまでは、右目に置いてつぶし気味に打っていたのを、ストロークで打つ感じに変えました」。強く打つ意識を捨て、流れのままに打つことで「2、3メートルが確実に入るようになった。開眼しました」と驚きを隠せない。

 きっかけは前週のNEC軽井沢72の最終日。スタート前のパッティンググリーンで「イメージが“パッと”降りてきたんです」。見事にはまったこの日は合計26パットに抑えた。1、13番のパー5では飛距離を生かして2オンに成功すると、いずれも2パットで難なくバーディーを奪った。6番パー4ではピンまで123ヤードの第2打を放り込んでイーグル、8番ではグリーンエッジからチップインバーディーと勢いもある。

 11年日本女子プロ選手権以来の5勝目へ-。待ちに待ったチャンス到来だが、3位につけて迎えた最終日で18位に沈んだ2週前のmeijiカップの反省がある。「メイジの時は勝ちたい勝ちたいと空回りした。ピンを狙って攻める姿勢は崩さず、でもしっかりと気持ちの手綱を引いて、前に出すぎないようにコントロールしていきたい」。地に足をつけたコメントに雰囲気が漂う。【亀山泰宏】