今季国内ツアー3戦目の石川遼(24=CASIO)は通算7アンダー209、首位に1打差の3位となった。3バーディー、2ボギーの71も、スーパーショットあり、大ピンチありの「石川劇場」だった。最終日は15日開幕の米ツアー新シーズン前では最後のラウンドとなり、2週前のANAオープンに続く勝利を目指す。

 ドライバーで攻めるからこその“ドタバタ劇”は、石川が「80たたかなくてよかった」と照れ笑いするほどだった。12番、14番、17番は第1打がOB方向へ。際どくセーフで「ついていました」と謙遜したが、17番では5メートルのパーパットを沈めるなど粘った。一方、15番パー5では350ヤード級のビッグドライブの後、残り230ヤードからピン右3メートルに2オン成功だ。

 何が起きるかわからないから観衆も膨れあがる。ティーグラウンドやグリーンを幾重にも囲むファンの多さに「感動しました」(石川)。そんな中、「3回か4回はいいスイングができた」と振り返る。「昨日(第2日)は1回もなかった」と言うから、手応えは増している。渡米前最後のラウンドに向け「迷うショットはゼロにしたい」。それができれば、必ず勝機が巡ってくる。