笠りつ子(28=京セラ)が会心のプレーで、賞金ランク1位イ・ボミ(28=韓国)を破った。

 最終組の1組前で首位と3打差5位からスタート。前半アウトの1、5、9番でバーディーを奪い、V戦線に突入。16番パー4を筆頭に難コースぞろいのインはパープレーで、後続に2打差をつけ、トップでホールアウト。イの追い上げでプレーオフに持ち込まれたが、2ホール目にバーディーを奪って、勝利を手にした。

 「2打差あったけど、ボミが17番でバーディーを奪って『これでプレーオフ』と覚悟した。それがボミの強いところですよ」と相手をたたえながら、笑顔が絶えなかった。

 2週前のNEC軽井沢72に続く、プロ転向11年目で初の年間2勝。獲得賞金も9000万円を超え、プロ入り当時から憧れる「1億円プレーヤー」も視界に入ってきた。賞金ランクも2位となり、イ、3位キム・ハヌル、4位申ジエという“韓国3強”に割って入った。

 当然テンションは上がる。優勝会見で、このほど終了したリオデジャネイロ五輪に話が及ぶと「卓球、バドミントンが感動した」。特に男子卓球に燃えたという。同郷・熊本の先輩、古閑美保、古閑の恋人で男子プロの小平智と3人で六本木に繰り出し、実際に卓球をして盛り上がったエピソードを明かしていた。