吉田弓美子(29=フリー)が堀琴音(20=東芝)と組み、欧州のF・パーカー、I・ボワノー組と引き分けた。

 「とても悔しいです。チームで“オールスクエア(引き分け)は負けと一緒”と話していたので…」。5番終了時点で2アップしながら、追いつかれる展開だけに、堀と2人で顔をゆがめた。

 それでも、プレーができる喜びは大きい。今季は体調不良に泣かされた。8月のCATレディース以降、棄権2試合を含む14戦の出場をキャンセル。最終戦のLPGAツアー選手権リコーカップで復帰したのは「この試合、それとザ・クイーンズだけは何とか出たい」という一念からだ。昨年大会はメンバー外にもかかわらず、わざわざコースに応援に駆けつけ、優勝に歓喜の涙を流した。

 第1日はメンバー9人中、ただ1人のリザーブに回り、この日は満を持しての出場。「リコーカップの時から、この大会の練習というか、ショット、パットともにイメージを作っていた」。ツアー屈指のアイアンショットは復帰初戦から光を放っていたが、この日はドライバーショットにも力強さと安定感が戻った。

 最終日のシングルスは再びリザーブに戻る。「この大会も出るかどうか、すごく悩みました。でも、微力でも力になりたくて」。最後は持ち前の笑顔と明るさで、仲間8人をバックアップする。