ツアー未勝利の小木曽喬(27)が2位から6バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの68と伸ばし、通算10アンダーの200で首位に立った。

67で回った片岡尚之が1打差で続いた。前日首位の生源寺龍憲は72と落とし、米沢蓮と並んで通算8アンダーの3位に後退。7アンダーの5位に河本力、杉山知靖、篠優希がつけた。前週大会優勝の桂川有人は18位に上げ、石川遼は28位に下げた。

小木曽は粘り強いプレーで地元でのツアー初勝利に近づいた。崩れかけても総合力の高さで立て直し、首位に浮上。「自分のゴルフができなかったらどこまでも落ちていくコース。自分のゴルフをして優勝しないといけない」と力を込めた。分岐点に挙げたのは6番と7番だ。第1打をラフ、バンカーにそれぞれ入れながらもしぶとくパーをセーブ。直前の4、5番で3つ落とし、ずるずるいきそうな苦境で「全部パーだと思おう」と気持ちの切り替えに成功し、再び加速した。

日本アマチュア選手権を当時最年少の17歳で制し、福井工大時代にプロ転向。一昨年に下部ツアーで2勝を挙げ、昨季はレギュラーツアーで賞金26位となり初シードを獲得した。愛知県出身で小さい頃に観戦に訪れたなじみ深い大会。昨年のパナソニック・オープン以来2度目となる最終日最終組に「幸せなこと」と実感を込める。「このタイトルはまぐれでは取れない」と気合を入れ、故郷の大声援を受けて勝負に挑む。