植木祥多(埼玉・埼玉栄高3年)が、最終ホールのバーディーで杉原大河(徳島・生光学園高3年)を1打差で振り切って、世界ジュニア日本代表に滑り込んだ。

 インスタートで最終9番のバーディーパットは13メートル。先に上がっていた杉原と通算3オーバーで並んでいることは知らなかった。「確率は低いけど狙いました。ショートはしたくなかった。最後の最後で来てくれました」と、強めに打って入った。

 ホールアウト後に日本代表入りが分かり「うれしい。去年、この大会で初日トップだったのに行けなかった。去年一番悔しい出来事だったんで、今年は優勝して世界に行こうと思っていました。(優勝した)中島(啓太)くんには届かないと思ったけど代表に入れてよかった」と笑顔を見せた。

 ここ1年間、メンタル面で強くなったという。「この大会はゴルフの力よりメンタルの差が出る大会と去年思った。この1年、優勝争いをたくさんして、関東ジュニアで優勝もできたし、たぶん強くなったと思います」という。世界ジュニアに向け「世界の選手と戦うのが楽しみです」と、話した。

 圧巻の優勝を飾った中島はこの日も「ショットが好調でリラックスして回れた」と、4アンダー68をマーク。通算9アンダーに伸ばした。

 中島は世界ジュニアの舞台サンディエゴのコースについて「トーリーパインズは2度回ったことがありますが、ムズい(難しい)。距離も長いし。でも、今回のようなゴルフが出来たら、優勝争いできると思っています」と、美浦GCでの好スコアに自信をつけた様子だった。