男子ゴルフの小林正則(42=フリー)が、憧れのコースで14年以来2度目の全英オープン(19日開幕、カーヌスティ・リンクス)に挑む。

 「カーヌスティかセントアンドリュースには出てみたいっていうのがあった。全英オープンは結構、ずっと見ているんですよ。あんな“悲劇”が起きた場所だし、全英で一番難しいコースって言われているし…」と思い入れを語る舞台。16日は市原弘大と練習ラウンドを行い、その難しさをたっぷりと味わった。「今までやったことのないフェアウエーの硬さ。想像を超えるランとか出るから、怖いというか、難しいよね。まさか5番アイアンで250とか260(ヤード先)のバンカーには入らないだろうって思っていたのが、跳ね方次第で入っちゃう」と驚きを隠せない。

 最終18番といえば99年大会最終日、2位に3打差をつけていたジャン・バンデベルデ(フランス)が18番でトリプルボギーをたたき、プレーオフの末に敗れた「カーヌスティの悲劇」が起きた。バンデベルデが無理にグリーンを狙った右サイドのラフを見ながら「何でここから狙ったんだろうって。スコアを知らなかったのかなって、思ったりもする。たとえば(スコアを)見ない方が(試合に)入り込めるっていうのがあったのか。見てたら(普通は)刻むよなって思う。ダボでもいいんだから…」。過去に思いをはせ、しみじみと語った。