<国内男子ゴルフ・日本オープン選手権>◇第3日◇18日◇千葉・千葉CC梅郷C(7081ヤード、パー70)◇賞金総額2億円、優勝賞金4000万円

 片山晋呉(41=フリー)が、経験豊富なベテランならではの“ギアチェンジ”で、後半グイッとスコアを伸ばした。

 前半は2番で池に入れてダブルボギー。1つスコアを落としてハーフターンした。しかしグローブを新品に変えた直後の12番パー4。砲台グリーンの奥ギリギリに切られた難しいピンに、スピンが効いた低いショットで突っ込み、3メートルにつけて見事にバーディーを奪った。

 相撲のように手刀を切って、会心のバーディーを喜んだ。これを境に、前半とは一転、アグレッシブな攻めで難しいピンにショットを絡めだした。13番パー3ではピン奥1・5メートルにつけてバーディー。最難関の14番パー4でも、第2打を200ヤード超からバンカー上に切られたピンの左4メートルにピタッとつけ、観衆を驚かせた。

 14、15番とチャンスを生かせなかったが、17番パー4では4メートルを決めてバーディー。最終18番パー5でも4メートルのバーディーパットを決めて、こん身のガッツポーズを見せた。

 ホールアウト後は「後半、見てたでしょ?

 全部ピンしか狙わなかったから」とニヤリ。佐藤賢和キャディーは「スイッチを入れる合図はグローブの交換です。ずっと見ていくと分かると思いますけど、交換直後のバーディー率、かなり高いですからね」とギアチェンジの秘密を明かした。