<男子ゴルフ:三井住友VISA太平洋マスターズ>◇最終日◇16日◇静岡・太平洋C御殿場C◇賞金総額1億5000万円(優勝3000万円)

 バッバ・ワトソン(36=米国)が、多くの置き土産を残して9年ぶり出場の国内ツアー戦を後にした。

 後半11番から3連続バーディーを挙げたが、直後の14番パー4で第2打を池に落としてダブルボギー。71と伸ばしきれず、通算3アンダー285の24位に終わった。

 それでもこの日も大観衆を引き連れ、ピンクのドライバーを振り抜くたびに、大歓声に包まれた。「みんなが『ワオ!』と言ってくれることがうれしい」。4日間で計2万1384人を会場に呼び込む“原動力”となった。

 世界ランク3位として出場したことで、この大会の格付けが上がり、成績次第で得られる世界ランクのポイントが大幅に上がった。近藤などは、通常の国内ツアー戦なら3位タイ2人の場合5・6点のところを、今回は8・4点得ることができた。現状の117位から111位まで上がるところを、一気に103~4位付近まで順位を上げることが予想される。

 今大会の賞金126万円も、すべてジュニアゴルフ関連の財団に寄付する。国内ツアーの選手に刺激を与える一方、第3日に同組で回った後、優勝したデビッド・オーのように「彼と同じことはできない。自分は自分なりのゴルフをするべきだと再確認できた」とゴルフについて考えるきっかけもつくった。

 B・ワトソンは今後、日本でテレビ番組の収録などをこなす。フロリダでウッズの招待試合「ヒーロー・ワールドチャレンジ」と、アジアツアーのタイ選手権に出場する予定だ。