<男子ゴルフ:カシオ・ワールドオープン>◇第1日◇27日◇高知・Kochi黒潮CC(7315ヤード、パー72)◇賞金総額2億円(優勝4000万円)

 ツアー2勝のベテラン横田真一(42=サクセスプロ)が、7バーディー、1ボギーの66で首位に立った。「自分のゴルフじゃないみたい」と好スコアに本人がびっくりしていた。

 横田はプロゴルファーでありながら、現在は順大大学院医学研究科修士課程の2年生だ。「12月15日が締め切りで修士論文を書いている最中です。だから先週は練習を1回もしなくてパソコンの前にいました」と“2足のわらじ”をはく男なのである。論文のテーマは「プロゴルファーにおける自律神経とパフォーマンスの関係」でこれまで57人のプロゴルファーの交感神経(興奮)と副交感神経(リラックス)の相関関係のデータと集めて、論文に仕立てつつある。

 「個人情報だから誰とは言えないけど、強い選手は副交感神経が最初から高いレベルにあり、試合前に交感神経も上がってきて、そのトータルパワーがすごくあるのです」と言う。この日の横田は「朝からそれがあるなあ」と感じていた。それが、好スコアにつながった。「ショットとパットがかみ合いました。でも、明日の朝はどうなっているかわかりません。やる気を出したらダメになるタイプですから」と自分を分析。“横田先生”の10年のキヤノンオープン以来のツアー3勝目へは、まず自律神経との戦いかもしれない。