<男子ゴルフ:レクサス選手権>◇2日目◇7日◇茨城・大利根CC(7011ヤード、パー71◇賞金総額2億円(優勝4000万円)
石川遼(17=パナソニック)が、JGTO初代会長島田幸作氏の死を悼んだ。高校生プロとしてツアーに参戦している現状について「島田さんのおかげだと思っています」と、ツアー改革に尽力した島田氏に感謝した。朝に悲報を知り、この日は72で回って、通算4オーバー146の70位で予選落ちしたが、故人の名が冠されている「島田トロフィー」(最優秀新人賞)獲得をあらためて誓った。
予選落ちでも、ハキハキと話す石川が、珍しく口ごもった。「朝、知りました…。トーナメントに出るたびに声をかけてもらって…。『無理しないでいいから』って」。沈痛な面持ちで、アマ時代から自分を気遣ってくれた島田氏への思いを語った。「アマチュアから(プロ転向して)トーナメントに出させてもらえているのは、島田さんのおかげと思っています」と声を絞り出した。
島田氏が尽力したJGTO発足とツアー改革なくしては、現在の石川の姿はない。99年のJGTO発足前は、日本プロゴルフ協会(PGA)のプロテストに合格しなければプロとしてツアーに参戦できず、受験資格にも18歳以上という年齢制限があった。幅広い人材発掘を目指したJGTOによって、その仕組みが変わり、米ツアー同様に「プロ宣言」をもってアマからの転向が可能になった。
石川はアマだった昨年5月にマンシングウェアKSB杯で優勝し、今年1月のプロ宣言と同時にシード権=ツアー参戦権を手にし、先週のマイナビABC選手権で優勝。以前のシステムのままなら「プロゴルファー石川遼」の誕生は、大幅に遅れていたはずだ。
この日の石川は、予選通過ラインに2打及ばず、5試合ぶりの予選落ちとなった。それでも最終18番パー5では果敢に2オンを狙い、ギャラリーを沸かせた。カラーから15メートルのイーグルトライは惜しくも外れたが、「最後まであきらめずらめないで狙っていけた」と本人も納得。次週以降への手応えを得ていた。
島田氏に最後に会ったのは、3月のJGTO総会だったという。「新人賞を取って、それが島田さんに伝わればいいですね」。最優秀新人に渡されるトロフィーは、ジュニア育成に尽くした故人の名を冠し「島田トロフィー」と命名されている。17歳のプロとしてそのタイトルを最年少で獲得することが、最高の恩返しになるはずだ。【阿部健吾】

