<女子ゴルフ:日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯>◇最終日◇13日◇岐阜・岐阜関CC東C(6632ヤード、パー72)◇賞金総額1億4000万円(優勝2520万円)

 諸見里しのぶ(23=ダイキン工業)が圧倒的な強さで「国内メジャー最年少3冠」を達成した。首位スタートから3バーディー、4ボギーの73で回り、通算6アンダーの282で2位全美貞(26)に6打差をつけた。今季6勝目で、賞金女王レースも2位全に約4000万円差をつけて独走。国内メジャーは5月のサロンパス杯に続く連勝で、通算3勝目。2014年までの5年シードも獲得した。史上初のメジャー4冠と年間グランドスラム達成に夢が広がった。

 ピンチをはね返す強さが、今の諸見里にはある。2打差の首位発進から、馬場に並ばれて迎えた4番パー4。残り173ヤードからの第2打をピン手前30センチにつけた。ボギーの馬場を尻目に、楽々バーディー。「あれが大きかった」と諸見里。6番でも1メートルを沈めて差を広げると、結局6打の大差をつけた。

 1番パー5で5番ウッドの第2打が「大だふり」。100ヤードほどしか飛ばずにボギーをたたき「それまで全然緊張してなかったのに、緊張してしまった」。3番でもアプローチを寄せきれず、馬場に並ばれた。だが、そこからが「新生しのぶ」の真骨頂。「アメリカなら(世界ランク6位)ポーラ(・クリーマー)や、(同4位)カーは、きっとアンダーを出してくる。ここで勝ったら絶対うまくなる」。自分に強く言い聞かせ、巻き返した。

 スコアを崩すたびにうつむき、負けて泣き続けた姿は、もう過去の話だ。「たくさん涙を流したからこそ、今がある」と父朝明さん(66)。幼少時から「人が日本一になれるのに、しのぶが日本一になれないわけがない」と励まし続けてきただけに、成長した娘の姿に目を細めた。江連コーチも「何も言うことはない」と、スイングも完成の域に近づきつつある。

 国内メジャー史上最年少3冠、初の2週連続優勝を果たし、重圧から解放された諸見里の目にはうっすら涙があふれた。それでも、まだ立ち止まらない。史上初のメジャー4冠&年間グランドスラム、そして11月ミズノオープンを制し再び米ツアーに挑戦する大目標がある。「この状況に甘えず、上に行きたい。3週(連続優勝)も目指して頑張ります」。初の賞金女王へも、2位全に約4000万円差をつけて独走状態。織田信長が天下統一への拠点にした岐阜で、諸見里も天下取りの足固めに成功した。【木村有三】