<男子ゴルフ:キヤノンオープン>◇最終日◇11日◇神奈川・戸塚CC西C(7167ヤード、パー72)◇賞金総額1億1250万円
賞金ランク2位の池田勇太(23=フリー)が、逆転で今季3勝目を挙げ、同1位の石川との差を200万円弱に縮めた。首位に3打差3位から出て、アウトで6バーディーを奪って一気に首位に立ち、初日に続く大会記録&コース記録タイの64をマーク。通算16アンダーの200で、2位に4打差をつける快勝だった。「18歳に負けないように、23歳も頑張る」と、石川遼(18=パナソニック)の活躍も発奮材料。次週の大一番、日本オープン(15日開幕、埼玉・武蔵CC豊岡C)を前に、2人の若手エースのボルテージは急上昇だ。
スコア提出所で、池田は「しまった」と思ったという。18番グリーン上、すでに優勝は決定的だったが、「まだ最終組が残っていたので」と、ウイニングパットの後も、いつも通り軽く右手を上げただけだった。万歳も、派手なガッツポーズもない、静かな3勝目だった。
対照的に、前半のゴルフは派手だった。2番パー5で第3打で1メートルに寄せ、3番では20センチ、4番でも60センチと、ピンに絡めての3連続バーディーで、首位久保谷をとらえた。さらに3バーディーを加えてアウト30、一気に抜け出した。
逆転での3勝目に「してやったりって感じです」と笑った。「アイアンは切れているんで。フェアウエーに置けば問題ない」と自信を持つ。8バーディーのうち、6個がピンそば1メートル以内につけたものだ。
この日は尊敬する尾崎将司も好きな紫色の3タックパンツでプレーした。「もともとパープルが好き。ダークな感じあるし、ヒールっぽいし、それでいてきれいな感じもある」。続けて「遼は極端に転がるんで」と、赤など派手で明るい色を好む石川を表現し、対比をにじませた。プレースタイルも、とにかく飛距離重視の石川に対し、池田はフェアウエーキープからアイアンの切れで勝負と、より大人のゴルフだ。
石川について「よきライバルなんだろうね。18歳でも4勝したら認めざるを得ない」と話す。今回も「遼が向こう(米国)で頑張っているので、僕も負けじと頑張らないといけないと思った」という。前週コカ・コーラ東海では、石川との優勝争いに敗れ、今季獲得賞金差は約2500万円に離された。今大会が54ホールに短縮されて賞金加算が75%となり、逆転はできなかったが、すぐさま石川不在の大会で勝って差を詰めたあたりは、大物らしさをうかがわせる。
次週日本オープンは「ゴルファー日本一」の称号をかけた大一番であり、賞金総額2億円(優勝4000万円)と今季ツアー最高額の大会だ。「来週も勝ちたいし、再来週も勝ちたい。(年間)1億円いったし、次は1億5000万円」。池田は貪欲(どんよく)さを隠さなかった。【赤坂厚】

