不倫スキャンダルで無期限活動自粛中のタイガー・ウッズ(34=米国)が19日午前11時(日本時間20日午前1時)米ツアー本部のあるフロリダ州TPCソーグラスのクラブハウスで、不倫を認めるとともに、騒動について謝罪した。約13分30秒、母クルチダさん、報道関係者ら約40人の前で頭を下げた。

 黒のジャケット姿で登場したウッズの表情は疲れ切っていた。冒頭から「私は不倫をした。これまで本当の事を言ってこなかった。無責任で利己的な行為を謝罪する」と謝罪した。両目を赤くさせ、ファン、スポンサーなどを失望させたことを悔やんだ。注目の復帰戦については「戻りたいが、いつになるかわからない。できれば今年中には」と具体的な時期は明かさなかった。

 昨年12月下旬から、自身を取り戻すため、45日間のセラピーに通っていたことも明かした。20日からは新たなセラピーに通うという。「人生の価値は功績を残すことではなく、どう逆境を乗り越えるかだと思う」とセラピーによる心境の変化も口にした。

 昨年11月27日の自動車事故から不倫スキャンダルが表面化した。エリン夫人から不倫を責め立てられ、暴力を振るわれたとも報じられてきた。だが、ウッズはエリン夫人の暴力に関しては明確に否定。「すべて自分の責任で、彼女は称賛に値する」と話した。

 一方で今回の声明発表が、世界選手権(WGC)シリーズ、アクセンチュアマッチプレー選手権開催中に行われたことに、米国内から非難が集中した。会見とアナウンスしながら、出席者はAP通信など通信社3社でテレビカメラも1台に限定され、質問も禁止で、会見とは裏腹の言い分を垂れ流す形式。米プロゴルフ協会(PGA)のティム・フィンチェム・コミッショナーはPGA幹部にあてた通達文書で、ウッズが現在治療を受けており、治療の合間の休養日に設定されたことを説明していた。