<米女子ゴルフ:エビアン・マスターズ>◇初日◇22日◇フランス・エビアン・マスターズGC(6345ヤード、パー72)

 【エビアン(フランス)=田口潤】宮里藍(25=サントリー)が海外ツアー初制覇をした思い出の地で、連覇に向けて好スタートを切った。5バーディー、2ボギーの3アンダー69をマーク。2週前のメジャー、全米女子オープンでは集中力を欠き31位に終わったが、昨年優勝時の原点の気持ちを思い出し、好スコアにつなげた。

 1年ぶりのエビアンで、宮里が再び輝いた。海外ツアー初制覇した思い出のコース。宮里は優勝した昨年初日と同じ69でプレーを終えると「内容、スコアとも満足している」と笑顔を見せた。約1カ月ぶりに世界ランキング1位として迎えた節目の試合。2週前のメジャー全米女子オープン覇者のクリーマー、世界ランキングのトップを争うカーより安定したプレーで、スコアも上回った。

 ピンチはあった。2アンダーで迎えた12番。第2打はピンに向かうも、傾斜に当たりグリーン奥にこぼれた。不運のボギーも動じない。15番パー5。ピンまで200ヤードの第2打を3メートルにつけてバーディーを奪うと、17番でも2・5メートルのバーディーパットを沈めた。「我慢して終盤にスコアを伸ばせた。ここ数試合の中の初日としては一番納得がいく」と振り返った。

 2週前の全米女子オープンは約3年ぶりに80をたたくなど31位に終わった。メジャーで課題を残してエビアン入りしたが、練習でコースを回るたび、昨年の気持ちがよみがえった。当時は未勝利の焦りを乗り越え、モットーでもある「目の前の1打1打に集中」する境地に達していた。海外初優勝したエビアンの地が、原点に立ち返らせた。

 プレー以外の雑音にも惑わされない。現地ギャラリーからプレー中に写真を撮られ、時にはフラッシュもたかれたが「国によって違うし、気にしても仕方ない」と集中力は乱されなかった。掲示板を見ても「みんな頑張ってるなと。他の人のスコアはコントロールできない」と気にしなかった。「去年のことをうまく利用できた」と笑みを浮かべた。

 開幕前夜の午後11時、ベッドに入ろうとすると、大音響が耳に入った。前年覇者の権利として泊まる約17万円のスイートルームの窓から打ち上げ花火を見た。応援に駆けつけた母豊子さん(59)とともに、吉兆を感じ取った。世界のトップへの扉を開けた大切な地で、1年間の成長を示す。