<米女子ゴルフ:ロッテ選手権>◇最終日◇21日◇米ハワイ州カポレイ、コオリナGC(6421ヤード、パー72)

 藍ちゃん、喜びの地でフラダンス!!

 宮里藍(26=サントリー)が今季出場6戦目で初優勝を飾った。2位と3打差の単独首位で出ると4バーディー、2ボギーの70とスコアを伸ばし、通算12アンダーで4年連続の米ツアーV。コオリナ(喜びの地の意味)で歓喜のフラダンスを踊った。昨年7月エビアン・マスターズ以来の通算8勝目で、今季3勝の曽雅■(ヤニ・ツェン、23=台湾)に次いで賞金ランク2位につけた。

 30センチのウイニングパットを決めた宮里はパターを持ったまま両手を突き上げた。グリーン上で母豊子さんと抱き合い、上田から祝福のウオーターシャワーも浴びた。ハワイアンバンドをバックにフラガールに挟まれ、歓喜のフラダンス。「思い出の残る楽しい1週間でした」。ハワイ語で喜びの地を意味するコオリナで、地元ファンから大歓声を浴びて無邪気に踊った。

 「すごく長い1日に感じた」と吐露する、シビアな展開だった。曽の追い上げはなかったが、強風の中でショットが不安定で、前半は停滞気味。9番のボギーで10アンダーとすると、同組のムニョス、2組先のリーに並ばれた。12番は第1打がグリーン横のバンカーに入って目玉になり、第2打も反対側のラフへ。ピンチだったが、第3打を1メートルに寄せてボギーでしのぐとパットで波に乗った。この時点でリーに首位を譲ったが、13番で12メートルのパットを入れ、15番はカラーから6メートルをチップインし、ともにバーディー。17番でもバーディーを決めた時、18番でリーがダブルボギーで失速。宮里が尻上がりの復調で逃げ切った。

 「焦ることなく、落ち着き、丁寧にやることを心掛けた。それが最終的にロングパットにつながった」。09年から大リーグ・マリナーズのイチローとも親交のある山本邦子氏にヨガの専属指導を受ける。ストレッチ代わりにヨガで心身を安定させている効果が出ている。コーチの父優氏は「スイングがしなやかになって体の負担が減る。心を静められる」と明かす。

 「調子はすごくいい。このままの状態でいきたい」と宮里。今季初Vを手みやげに、来月3日開幕のワールドレディス選手権サロンパス杯(茨城GC西C)へ今日23日、凱旋(がいせん)帰国する。※■は女ヘンに尼