<女子ゴルフ:ワールドレディスサロンパス杯>◇初日◇4日◇茨城・茨城GC西C(6649ヤード、パー72)◇賞金総額1億2000万円(優勝2400万円)

 日米ツアー連続Vへ、宮里藍(26=サントリー)が上々のスタートを切った。前半の10番でバーディー発進すると13~15番で3連続バーディーを奪うなど6バーディー、1ボギーの5アンダー67をマークし、首位と2打差5位につけ、09年10月のSANKYOレディース以来、約2年7カ月ぶりとなる国内ツアーVを射程圏内に捉えた。前週Vの有村智恵(24)は66で回って6アンダーの3位。申ジエ(24=韓国)、モーガン・プレッセル(23=米国)が65で回って7アンダーで首位に立った。

 米ツアーの勢いそのままに、宮里がスコアを伸ばした。前半10番パー4の第2打をピン30センチにつけてバーディーが先行し、13番では5メートル、14番は2メートル、15番は4メートルのパットを次々と沈めた。2週前に今季初Vを挙げたロッテ選手権同様、パットの好調は持続していた。最終9番で1・5メートルのパットをカップに嫌われてボギーとしたが「パットは迷いなく自分のストロークができて、結果も入ってくれてストレスのないラウンドだったと思います」と、自画自賛した。

 昨年大会は10オーバー49位に終わった。例年、米ツアー帰国から2~3日の調整で国内大会に臨んだが、時差ボケの影響は想像以上に大きかった。夜寝られず、昼に睡魔が襲う状態でのラウンド。宮里本人は「それを言い訳にしたくない」と強調したが、今年はロッテ選手権から帰国後、1週間のオフを入れた。「無駄なことは考えないので、その分、昨年より1打1打のメリハリはついている」との手応えがあった。

 前日3日は降雨など悪天候による試合中止になったが、あえてクラブを握らなかった。週明けから2日連続で9ホールを回った心身の疲労を回復させるため、買い物に出掛けた。「体を休めて良い時間が過ごせた。良いリズムで回れた」。さらに今大会から使用の新5番アイアンにも好感触がある。「自分のやるべきことがやり切れている」と宮里。日米連続Vを十分に期待できる好発進となった。【藤中栄二】