<男子ゴルフ:ダイヤモンド・カップ>◇第1日◇30日◇茨城・大洗GC(7190ヤード、パー72)◇賞金総額1億2000万円(優勝2400万円)

 アジアで力をつけた片岡大育(24=Kochi黒潮CC)が5バーディー、1ボギーの4アンダー、68で2位発進した。アジア各地の試合にタイのバンコクを拠点に参戦する「チーム・バンコク」のメンバーとして、開幕戦の塚田好宣に続く初優勝を目指す。

 昨季の国内賞金ランク86位。今季3戦目の片岡が「練習ラウンドを含めても初めて」というチップイン3回を決めて好ダッシュだ。国内では3戦目だが、すでにアジアで9戦をこなしている。アジアンツアーでは7戦をこなし、賞金ランクは32位。今月初めのインドネシア・マスターズでは、メジャー4勝のアーニー・エルスと優勝争いして3位。「自信になった。あのときのゴルフの感じのまま調子がいい」と振り返った。

 08年にツアーデビュー。10年にアジアンツアーの最終予選会を受けて、11年からシードを確保している。タイのバンコクを拠点に飛行機とバスで移動。先月はインドで食あたりを起こして2週間寝込み、5キロも痩せた。「日本では当たり前のことの、ありがたさが分かるようになった。時間も正確だし、すごく楽」と、難コースの大洗GCでも快適さを満喫している。

 過酷なだけじゃない。アジアンツアーは欧州ツアーとの共催も多い。エルスのような強豪と競い合うことで、技術も磨かれる。「チーム・バンコク」のメンバーには平塚、小林、この日首位の丸山大、開幕の東建ホームメイト・カップで初優勝の塚田らがいる。アジアで鍛えられることで塚田は初勝利を挙げ、全米オープン出場権も獲得。丸山大も全英オープンの出場権を獲得している。「塚田さんはアジアの大先輩。僕も続いて優勝できたら」と声を弾ませた。【小谷野俊哉】