<男子ゴルフ:ダンロップ・フェニックス>◇最終日◇24日◇宮崎・フェニックスCC(7027ヤード、パー71)◇賞金総額2億円(優勝4000万円)

 賞金ランク1位の松山英樹(21=東北福祉大)は6位に終わり賞金王確定はならなかった。この日もパットで苦しみ2バーディー、1ボギーの70で通算3アンダー281。ランク2位の金亨成(33=韓国)が2位、同3位の片山晋呉(40)が3位となって松山との差を縮め、残り2戦の争いは緊迫感を増してきた。単独首位から出たルーク・ドナルド(35=英国)が66で回って通算14アンダーとし大会連覇を飾った。

 プロデビュー年での賞金王という偉業は、次戦カシオ・ワールド・オープン以降に持ち越しとなった。優勝すれば賞金王確定の可能性があった松山は、11打差の6位に終わった。

 この日もグリーンに苦しめられ、猛チャージとはならなかった。1番では3メートル強が入らない。5番で下りの5メートルを入れてバーディー先行も、直後の6番で3パットボギーと流れをつかみ損ねた。後半はショットやアプローチもぶれ始める。今大会前に右あご付近が腫れて病院通いなど、練習不足だったことも一因だ。その中でも6位に入ったのはさすが。本人も「納得のいくプレーはできなかったけど、いい順位で上がれてよかった」と振り返った。賞金王について「早く決めたい」と話していた。だが、賞金ランク2位金との差は前週終了時点の5631万5636円から4294万8969円に、同3位片山との差は5342万6564円に縮まった。「みんな調子がいいので、しっかりやらなきゃ逆転される可能性もありますし」と、緊張感も増してきた。

 次戦カシオ・ワールド・オープンは、明徳義塾高時代を過ごした高知で、出身地愛媛県と同じ四国、地元といえる大会だけに思い入れも強い。自力で賞金王を確定させるには、優勝が必要になる。「まずはしっかりと自分の調子を整えて、(残り2戦)勝てるように頑張りたい」。仕切り直して、一気に逃げ切りを狙うつもりだ。【岡田美奈】

 ◆賞金王のゆくえ

 現在可能性があるのは賞金ランク上位5人だけ。残り2戦の優勝賞金はいずれも4000万円で、松山が次戦で勝てば無条件で決定。ランク2位以下の順位によって確定する場合もある。松山が予選落ちしても、2位金は18位以下で、片山は4位以下で脱落。小田孔とパクが逆転するには残り2戦連勝が必要になる。