<米男子ゴルフ:ウィンダム選手権>◇第3日◇16日◇ノースカロライナ州グリーンズボロ・セッジフィールドCC(パー70)

 石川遼(22=CACIO)が、7位から67位に急降下した。前日は米ツアー自己ベストの62と猛チャージも、一転してショット、パットとも乱れ、1バーディー、2ボギー、2ダブルボギー、1トリプルボギーで、2月フェニックス・オープン第2日と同じ今季最悪の78。通算イーブンパーの210とし、首位のニック・ワトニー(米国)とは14打差となった。積極的に攻める姿勢は貫いたが、米ツアー初優勝のチャンスを引き寄せる結果にはならなかった。

 前日より16打も悪いスコアに、石川は「流れが本当に悪い方、悪い方へといってしまった」と厳しい表情だった。朝の練習場では「昨日とそんなに変わったところはなかった」。だが、いったんリズムを失うと、悪循環に陥るのもゴルフの怖さ。1番で第1打を左に曲げてボギー発進とつまずき、アイアンの距離感がずれ始め、9番では1メートルのバーディーパットに迷いが出て、入れられなかった。

 11番は第1打を右ラフに入れ、第2打でもフェアウエーに戻せず、3オン3パットのダブルボギー。13番は第1打が右OBでトリプルボギーなど、前日29だったインは41だ。パー3を除く14ホール中12ホールでドライバーを握り、前日同様に攻めたのが裏目に出た形だが、リスクは覚悟の上だった。スイングの安定感について「まだまだ…」と受け入れるしかなかった。

 前週がメジャーの全米プロ選手権、次週からはシーズン大詰めのプレーオフとなるため、今大会は大物選手が欠場し、初優勝のチャンスが広がる可能性があったが、それを手放した。「今日みたいなことがあるのが自分。それが今の自分の力。非常に悔しいけど、やるべきことは明確なので、明日もひるまずにやりたい」と話す。

 シード権狙いの「手堅い、稼ぐゴルフ」から、米ツアーで勝つための「攻めるゴルフ」を続けること。その先に栄冠があることを、石川は信じているはずだ。