<米男子ゴルフ:フライズコム・オープン>◇第3日◇11日◇米カリフォルニア州シルベラードリゾート北C(7203ヤード、パー72)

 47位で出た石川遼(23=CASIO)が1イーグル、4バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算7アンダー209の17位に急浮上した。後半の14番で、2日連続となるパー4でのイーグル。昨季もツアートップレベルの精度を誇ったショートアイアン、ウエッジを武器に、米ツアー3年目の飛躍を狙う。

 後半14番パー4。石川の残り143ヤードの第2打は、ピンをいったん通り過ぎてからバックスピンで戻り、カップインした。本人いわく「初めて」という、パー4で2日連続のイーグル。「昨日の12番の105ヤードと違って、ピッチングウエッジだったので、ホールインワンみたいな雰囲気。15番のティーショットを落ち着いて打つのは難しかった」と振り返った。

 最終18番パー5でも、第3打を178ヤード残してしまったが、7番アイアンでピン右1メートルにピタリ。「だいぶ満足している。昨日よりもずっとよくなった。安定している感じはまだないけど、いい感触の時にいいショットが出ているのはいいこと」。4バーディーはすべて、アイアンで1メートル前後につけて奪った。

 昨季はプレーオフ2戦目で敗退したが、75~100ヤードからピンを狙ったショットの精度では、全選手中1位。125~150ヤードでも7位になるなど、アイアンは各距離から、ツアー屈指の数字を残した。9月の国内ツアー2戦では、ドライバーのスイング修正に伴い、アイアンも乱れる場面もあった。しかし本来のキレを、米ツアー新シーズン開幕とともに取り戻した。

 昨季終盤からの課題だったドライバーも、右ラフに外し続けた前日と比べると、改善が見られた。フェアウエーからピンを狙える場面を増やし「修正というよりイメージ通りに体が動いた」とうなずいた。目標のツアー初優勝、そしてプレーオフ最終戦進出へ、ショットを武器にまい進する。