<女子ゴルフ:マスターズGCレディース>◇第1日◇23日◇兵庫・マスターズGC(6445ヤード、パー72)◇賞金総額1億4000万円(優勝2520万円)

 元賞金女王で大会2勝の大山志保(37=大和ハウス工業)が、今季4度目の首位発進を決めた。婚約者同伴で来日したポーラ・クリーマー(28)新婚の横峯さくら(28)と同組で7アンダーの65をマーク。「母に『あなただけ寂しいね』と言われた」と苦笑いする独身のベテランだが、夢の16年リオデジャネイロ五輪出場まで“ゴルフ一筋”を決めた意地を見せつけた。

 ラブパワーはいらない!?

 大山はスタート10番で4メートルのバーディーパットを沈め、その後も3~5メートルのチャンスを決めまくった。182ヤードの7番パー3は、5番ユーティリティーの一打がカップ前10センチへ。もう少しでホールインワンという7個目のバーディー、65で締めくくった。

 同組に婚約者がいるクリーマーと、4月に結婚した横峯がいた。大山は「昨日の夜、お母さんと話していて『寂しいね。あなただけ見守ってくれる人がいないね』と…。私を応援してくれるのは、ギャラリーさんだけですから」と苦笑いした。昨年の賞金女王森田、先週まで2週連続優勝のアンが恋人の存在を告白するなど、最近の女子ゴルフ界はラブラブな空気が充満している。そんな中で37歳、独身は…。

 しかし、それでいい。大山の目標は39歳で迎える16年リオデジャネイロ五輪出場だ。「その時まで結婚もなし。ゴルフで燃え尽きたい」。世界ランクに基づく、国際ゴルフ連盟(IGF)の五輪ランクは25位。日本人で横峯の23位に次ぐ2番目と“出場圏内”にいる。「そこに向けて積み重ねていきたい」。五輪に近づく優勝を-。大山が硬派の道を突き進む。【加藤裕一】

 ◆16年リオデジャネイロ五輪のゴルフ競技

 男女各60人の個人戦。出場資格は男女とも16年7月11日時点の世界ランクを基準に(1)同ランク15位までなら1国4人まで(2)男女とも(1)で3人以上選出されなかった国は、同ランク16位以下から上位2人まで。