日本大学アメリカンフットボール部の悪質な反則問題に関する、日大アメフト部第三者委員会が30日、都内で最終報告記者会見を開いた。

 第三者委員会は報告書の中で、問題が起こった当時の日大の理事で、その後、辞任した井ノ口忠男氏が5月14日に、宮川泰介選手と父親と日大三軒茶屋キャンパスに呼び出し「タックルが故意に行われたものだと言えばバッシングを受けることになる」と、内田正人前監督の関与がなかったかのように説明することを求めたと指摘。その上で、井ノ口氏が「(同意してくれれば)私が、大学はもちろん、一生面倒を見る。ただ、そうでなかったときには、日大が総力を挙げて、潰しにいく」(コメントは原文のまま)と言い、宮川選手と父親に口封じを図ったと指摘した。

 報道陣からは、今回の最終報告で、井ノ口氏を実名で報告した理由を問う質問が出た。第三者委員会委員長の勝丸充啓弁護士は「『日大の総力を挙げてつぶしにいく』という、相当強い文言。脅迫的な言動を行った人につきましては、実名で報告していいだろうと判断しました。中間報告の時は多少、オブラートに包んで報告させていただいた次第」と説明した。【村上幸将】