<GG BOYZ・結成1周年インタビュー>

現役高校生が「プロ」の重みを振り返った。人気プロゲームチーム「GG BOYZ」のインタビュー第4回は、やまみっちー(17)に迫る。17年12月の結成から、プロとして過ごした激動の1年で得たものとは。

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─メンバー全員に「18年を表す漢字1文字」を書いていただきました。やまみっちーさんは「変」。理由を教えてください。

 やまみっちー 変化の「変」です。チームに入るまでの自分は、あまり表に出るタイプの人間じゃななかったと思います。プロになったことで甲子園大会で全国優勝できて、E3の世界大会では、生まれて初めて海外にも行きました。自分の中の世界観が変わったので「変」にしました。

──プロになったことで、ご自身の意識にも変化はありましたか?

 やまみっちー プロを名乗っているので、いつも見ていただいているという意識があります。僕は周りの目が気になるタイプなので、大会などで意識すると緊張してしまう。そんな時にもいつも通りの動きができるよう、日頃から本番を意識して練習するようになりました。練習でできなかったことは本番ではできない。プロとして、日頃から本番で必要な動きを意識して練習するようになりました。

──大会だけでなく、日頃の配信についても意識が変わりましたか?

 やまみっちー そうですね。発言とか、話す内容も気にするようになりました。配信を見てくださっている全員が楽しめるような内容にしようとしています。まだうまくいかなくて落ち込むこともあるんですが、かなり気をつけています。

──日頃の意識の変化。先輩の姿を参考にした部分もありますか?

 やまみっちー それもあります。リーダーのたいじさんは、配信の時と普段とで、スイッチのオンとオフがしっかりしていると感じます。配信の時の言葉遣いや話題など、すごく徹底しているような気がします。きっと、プロとして、そういうところから変えていこうとしたんじゃないかと思います。パワプロの大会に参戦した時も、経験の浅いゲームなのに絶対に緊張を見せない。貫禄があって、プロらしいなと思います。そういうところを学んでいきました。

──プロとして過ごした初めての1年間を踏まえて、これからプロゲーマーになりたい小中学生にアドバイスをお願いできますか?

 やまみっちー 自分の意見ですが、「プロになりたい」じゃなくて、まずはそのゲームを心から愛することが大事だと思います。そのゲームが本当に好きなら、練習もすごく楽しいと思います。配信をしたら人が来てくれて、いいプレーをしたらほめてくれて、悪いプレーをしたら落ち込んでしまうけど、そこも含めて楽しめる。ゲームが本当に好きなら自然と頑張れるので、そのうちにプロが近づくと思っています。

──やまみっちーさん自身がそうだったんですか?

 やまみっちー はい。自分はゲームのセンスがないんですけど、スプラトゥーンが何よりも好きでした。最初の頃は全然勝てなくて、いつもボコボコにやられていました。でも、それが悔しくて悔しくて、とにかく練習するうちに実力がついたんです。よく、プロになるには才能も必要だとか言われますけど、自分は才能よりも努力だと思っています。才能はいらない。やり続けるうちに実力がついて、楽しくなって、自信が出てきたからプロになってもやれると思いました。

──プロを1番の目標にするのではなく、まずはゲームとしっかり向き合うことが大事なんでしょうか。

 やまみっちー 例えば配信でも楽しんでプレーしていたら、それを見ている側も楽しいと思うんです。そこからプロになることは少し覚悟がいりますが、楽しんで、自信を持てるようになれば何でもできると思います。

──ありがとうございます。最後に、19年の目標を教えてください。

 やまみっちー メンバー全員が同じだと思います。甲子園優勝です。そしてNPBさんの大会に選んでいただいたら優勝して、E3の世界大会が今年もあるのなら、自分たちが日本代表として出場して、連覇したいです!

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<やまみっちー・こぼれ話>

今回のインタビューは1人ずつではなく、複数メンバーで行いました。そんな中、こちらの質問に対して、最年少のやまみっちー選手が最初に答えてくれることが何度もありました。隣に先輩が並ぶ中、自分の意見を堂々と、自分の言葉で丁寧に伝えてくれました。

主に前線で立ち回るやまみっちー選手のプレーについて、ダイナモン選手は「やまみっちーは、安心して前線の役割を任せられる」と信頼を置いています。気後れせず、言うべきところはしっかりと言う。日常生活の姿勢が、大会での信頼につながっているのだと感じました。