企業対抗麻雀協会が主催する12社による企業対抗戦の決勝が11日に行われ、富士通が昨年に続く連覇を果たした。レギュラーシーズンをトップ通過して準決勝に臨むも、凸版印刷に首位の座を奪われて迎えた決勝。1回戦で3位まで転落したが、役満も出るなど参加10人の総合力で差を詰め、最終5回戦で逆転した。

最終戦である決勝5回戦を残す時点で、富士通は凸版印刷を50点差で追っていた。リーダーの楯知也さんは「みんなで打とう。調子が良い悪いはあるけど、受け入れましょう。ダメだったらごめんね、という気持ちで」と伝えていた。この日は10人が参加。1人2回ずつ卓につくように調整していた。最終戦は1位から4位を1つずつ。対する凸版印刷は2、3、4、4位。70点差をつけて逆転優勝を果たした。

レギュラーシーズンは圧倒的な強さをみせた。5節を戦い、995・5点を獲得。2位の凸版印刷と370点差をつけていた。上位8社による準決勝は持ち点を半分にしてスタート。思うようにスコアを伸ばせず凸版印刷に逆転を許していた。迎えた決勝も1回戦をマイナススタートで3位に転落。楯さんも「簡単にはいかないな」と思っていたが、3回戦で武田定彦さんが大三元を上がるなどで100点超えのトップをとり勢いをつけた。最終戦も楯さんが凸版印刷の福島優さんとの対局でトップを死守した。

Mリーグが5シーズン目に突入するなど、麻雀がじわじわと盛り上がってきている。企業対抗も次年度はエントリー数が増えて行われる見通しだ。楯さんは「運もあって勝利できた。来年も上を目指したい。みなさんで盛り上がっていきましょう」と話していた。

○…団体トップも2強をたたえた。理事長であるクレディセゾンの林野宏会長は「勝負ごとの流れは誰にも決められない。富士通さんも凸版さんも、強くなったな」と振り返った。理事であるサイバーエージェントの藤田晋社長も「富士通さん、凸版さんが強いイメージ。うちも選手層を強化していきたい」と話していた。