代打で6打数3安打、打率5割。8日(日本時間9日)は1発を放った。代打成功の原動力はエンゼルス大谷の集中力の高さだ。2月1日、メジャーキャンプの準備で渡米。ロサンゼルスに到着後、代理人の事務所を訪れ、米大手トレーディングカード会社「Topps」と契約の手続きを交わした。その後、自身の野球カードにサインするため筆を走らせた。枚数は約5000枚。その場に同席した米国人の担当者は「6~7時間、ぶっ続けでサインをしてくれたんだ。びっくりしたよ」と目を丸くした。

 同社と契約している他のメジャー選手も同等の枚数にサインするというが、通常は2、3日かけて終わらせるという。それを大谷は、東京-ロサンゼルス間、約10時間のフライトの後に、集中してやりきった。移動の疲労や時差ぼけもあったはず。同担当者は「眠かったと思うのに。逆にこっちが眠くなってしまったよ」と笑った。野球以外でも、集中力の高さは際だっていた。【MLB担当 斎藤庸裕】