マイナーリーグ・ベースボール(MiLB)は組織の多様性と包括的イニシアチブを示すプラットフォーム、MiLBプライドを発表した。今シーズン、約70のMiLBチームがLGBTQをテーマとした試合やイベントを開催し、LGBTQ組織への割引チケットの提供やスタジアム内外でLGBTQコミュニティに参加するとしている。150を超えるLGBTQ組織とパートナーシップを結んでいるということだ。

MiLBプライドのウェブサイトが設けられたほか、Tシャツや帽子、ボール、アクセサリーなどが販売される。チケット売り上げの一部を地元のLGBTQ団体に寄付することで地元コミュニティに還元しているチームもあるという。またLGBTQコミュニティとつながり、MiLBのボールパークがLGBTQのファン、従業員、パートナーたちを歓迎する環境を作り出すサポートづくりを目的としたワークショップやネットワーキングイベント、ソーシャルイベントを開催するとしている。

パット・オコナーMiLB社長は「マイナーリーグ・ベースボール・スタジアムはこれまでもこれからも常に全ての人々にとって安全で歓迎される場所であり続けます。MiLBプライドは我々のファンと野球の試合における多様性と包括性を示す新たな道筋となるでしょう」と語っている。

またMiLBで多様性と包括性を担当するビンセント・ピアーソン・ディレクターは「スポーツは人々が集い、違いを橋渡しすることを助けることが可能にします。MiLBプライドは実行へのスポーツの力を示し、これまで存在しなかったLGBTQコミュニティとの橋渡しとなるでしょう」とコメントした。

さらにMiLBは性的指向や性同一性にかかわらず、スポーツに関わるすべての人を平等に尊重することを推進する組織、ユーキャンプレーともパートナーシップ契約を結んだ。チームメイト、コーチ、親、そしてプロが若いLGBTQの選手とファンをサポートすることを示す「マイナーリーグ・ベースボール・ダイバーシティ」というロゴのバッジが制作され、着用されるとのことだ。

MiLBはスペイン語系移民、ヒスパニックの文化や野球産業に関わる女性に焦点を当てたキャンペーンを実施するなど、多様性と包括性に積極的に取り組む姿勢が近年目立っている。地元に密着するマイナーリーグであるからこそそうした活動が効果的といえそうだ。