マーリンズのイチロー外野手(43)が22日(日本時間23日)、今季3号となる決勝3ランを放った。フィリーズとのダブルヘッダー第1試合、同点の7回に代打出場し、飛距離132メートルの特大の1発を右中間にたたき込んだ。これが今季21本目の代打安打となり、球団記録タイ。チームは12-8で勝利し、勝率を5割に戻した。

 打った直後に確信する当たりだった。イチローが放った打球は右中間にぐんぐん伸び、右翼手は早々と追うのを諦めた。6月11日以来の特大弾に「いったとは思いましたが」と余裕の表情で振り返った。

 7回、同点の無死一、二塁。どうしても1点が欲しい場面。「最初は(バントで)二、三塁にしようかと思った」と話すが、2球目までボールで狙いを変えた。「甘いところに来れば狙おうかな、という感じだった」。3ボール1ストライクから、甘く入った速球。この失投を逃すはずはなかった。マッティングリー監督は、値千金の1発に「本当に大きかった。あの1本がなければ、どっちに転んでもおかしくなかった」と満足げ。これで今季の代打安打は21本となり、球団記録に並んだ。メジャー記録の28本まであと7本となった。