MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーは28日(日本時間29日)、ワールド(W)シリーズ第3戦でアジア人を差別するようなしぐさをしたことが問題となったアストロズのユリエスキ・グリエル内野手(33)に対し、来季開幕から5試合出場停止などの処分を科すと発表した。

 Wシリーズ出場は認められ同日の第4戦も「5番一塁」で先発出場し3打数無安打だった。

 同内野手は27日の試合の2回にドジャース・ダルビッシュ有投手から本塁打を放った後に、ベンチで両手で目尻を引っ張り、目を細めるポーズ。さらにスペイン語でアジア人を侮辱する蔑称を口にしたとされる。これがテレビに映し出され、MLBも事情聴取することになった。

 グリエルは前日試合後「誰も傷つけるつもりはなかった。日本でプレーしていたし、日本人には多大な敬意を持っている」と釈明した。ダルビッシュは「いろいろな人種の人たちに対し、区別するようなことをするのは良くない。大リーグ機構がちゃんとした処置をしないといけない」と話す一方で「完全な人間はいない。いろんな人がこのことから学べると思う。人類として、また一つ前にいくステップにできれば、ただのミスで終わらないんじゃないかな」と語った。

 キューバ出身のグリエルは14年に日本プロ野球DeNAでプレー。その後、16年に米国へ亡命し、メジャーデビュー。今季は主軸としてチームを支え、ワールドシリーズシリーズ進出に貢献した。