メジャー挑戦を表明している日本ハム大谷翔平投手(23)が11月30日(米国時間29日)、米ロサンゼルスに降り立った。明日2日(同1日)にはポスティングシステムの申請手続きを行う予定で、代理人のネズ・バレロ氏と打ち合わせをし、交渉に向けて準備を整える。メジャーの移籍市場に迷惑をかけたくないという意向を持つ大谷サイドはすでに、候補を5球団ほどに絞っているという情報もあり、早期決着の可能性は高い。

 日本球界の至宝が、緊急渡米して米国の土を踏んだ。大谷は29日の深夜便で日本をたち、代理人のネズ・バレロ氏が所属するエージェント事務所「CAA」(クリエーティブ・アーティスツ・エージェンシー)が本部を置くロサンゼルスに降り立った。待ち受けた報道陣には無言を貫いたが、メジャー各球団との交渉を控え、打ち合わせやメディカルチェックを行うものとみられる。

 日本ハムは日本時間の2日(米国時間1日)に、ポスティング申請の手続きを行うことを明言している。交渉期間が21日間と、通常より短く設定されている大谷の特例措置として、各球団からは事前に「アピール文書」が届けられることになっている。申請手続きを待たずに渡米したのは、メジャーの移籍市場に迷惑をかけたくないという本人の意向もあり、球団選びを早急に進めるためとみられる。

 大谷サイドではすでに候補球団の選定に入っている。本命視されるヤンキース。フリードマン編成本部長が投打二刀流に肯定的な発言をしているドジャース。さらには、パドレスも候補に含まれているもよう。日本ハムと業務提携し、入団1年目から大谷を支えた中垣トレーニングコーチも在籍しているほか、MLB日本人投手の先駆者・野茂英雄氏がアドバイザーを務めるなど、大谷への理解という点でポイントが高い。希望球団は全部で5球団ほどに絞られているようだ。

 ロサンゼルスには本格的なトレーニング施設も整っており、メディカルチェックや交渉と並行して、来季に向けた体づくりも行っていくとみられる。メジャー挑戦表明の会見で「いろんな話を聞いてみたい。まだまだ足りない部分が多い選手。自分を磨きたい、そういう環境に自分を置きたい」と話した大谷。日本時間23日(同22日)という交渉期限を待たずに、早期決着を視野に入れる。