ヤンキース田中将大投手(29)が11日、レッドソックス戦で満塁弾を含む2被弾、6失点と乱調も今季2勝目(1敗)を挙げた。味方から大量援護をもらい、2回から4回までは無安打投球だったが、5回に突然つかまった。1死一、二塁で1番ベッツに適時二塁打、さらに2死二、三塁で四球。2死満塁で4番マルティネスに甘く入った初球のスプリットをセンターの客席に運ばれ、8-2から2点差に縮められた。満塁弾は昨年9月以来、メジャー3度目。「自分自身でチームを苦しくした。(突然の乱調は)一番はメンタルの部分。もう少しやりようがあったと思う」と無念さをにじませた。

 攻撃時間が長く、乱闘も2度起こった。ヤ軍のオースティンが3回に二塁へ危険スライディングを疑われる滑り込みで相手ともみ合いになり、7回には打席に入ったオースティンが158キロの速球を脇腹にぶつけられ、激しい乱闘に発展した。ブーン監督は田中の乱調を「いろいろなことが起こったし、寒かった。体が冷えたのではないか」と気遣った。田中は「チームが勝ったのが何より」と安堵(あんど)していた。