マリナーズ菊池雄星投手が突貫工事のフォーム修正で手応えをつかんだ。7日(日本時間8日)パドレス戦に先発。

6月23日以来の勝ち星こそつかなかったが、5回4安打1失点と好投し「思い切ってフォームを変えてみてやってみました。結果どうこうではなく、いいボールがいったという充実感はあります」と胸を張った。

この日は右足を上げてから下げる際、膝を伸ばしながら体重移動。前回2日アストロズ戦までは、この伸ばす動作はなかった。「(登板後に)テークバックの指摘をされて。日本時代の映像も含めて、いい時と比較しながら、なるべく(左腕が背中の方へ)入らないようにしようと」と説明。投手コーチらから提案を受けて即、取りかかった。テークバック時に、左肩が「10センチぐらい」背中側に入りすぎていたわずかなズレを、中4日、休養日も含めて3日間で修正した。

経験を生かした。「過去にそういう投げ方をしたことがあったので、じゃあ、こうやってみよう」と決断。昨年、西武でのシーズン後半で使っていたフォームを引き出した。下半身の動きを変えたことで、腕の振りもスムーズになり「特にスライダーが、すごくいい軌道でいっていた」とうなずいた。5回は、無死一塁で迎えた上位打線を「久しぶりに三振がほしいところで空振りもとれた」と3者連続三振で締めた。次戦へ向け、復活の兆しをみせた。(シアトル=斎藤庸裕)