エンゼルス大谷翔平投手(26)が、04年の松井秀喜に並ぶ日本人最多タイの31号本塁打を放った。

オリオールズ戦に「2番DH」で出場し、第2打席で約140メートルの特大弾を中堅へ運んだ。ゆっくりダイヤモンドを回りながら、人さし指で「1」マークを作った。本塁打数で2位のブルージェイズ・ゲレロとは4本差とし、トップを独走。「小さい頃から見ていた、憧れていた選手に並べたのはすごいうれしい」と喜びつつ、「まだ前半なので1本1本、積み上げていけたらなと思います」と謙虚に前を見据えた。

松井氏がヤンキース時代に31本塁打を放った04年、大谷少年は10歳だった。5年後、ワールドシリーズでMVPに輝いた09年はテレビで観戦。最高峰のメジャーリーグで、伝統球団の主軸として本塁打を重ねる松井氏の姿を目に焼き付け、憧れを抱いた。時を経て、今や本塁打王争いでトップを独走し、日本が誇るホームラン打者の称号を継承。両者を知るマドン監督は「スイングが似ている。ヒデキもすごいパワーだが、翔平はそれ以上ということを証明している」と語った。

戦う大谷の姿勢に、仲間も続いた。1点勝ち越された9回、無死満塁から9番レガレスが逆転サヨナラ打を放ち4連勝。勢いをつけ、27歳の誕生日となる5日からはア・リーグ東地区の首位レッドソックスと3連戦。2戦目に登板予定だが、まず初戦は打者でスタート。進化を遂げる二刀流の新たな1年が始まる。