マリナーズからFAとなっていた菊池雄星投手(30)が12日(日本時間13日)、ア・リーグ東地区の強豪ブルージェイズと3年契約で入団合意した。近日中にも正式発表される。

年俸は今季が1600万ドル(約18億4000万円)、23、24年は1000万ドル(約11億5000万円)で、総額は3600万ドル(約41億4000万円)の大型契約。米アリゾナ州で自主トレ中だったが、契約合意を受けて13日、キャンプ地のフロリダ州ダンイーデン入りのため、空路で移動した。

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マリナーズからFAとなっていた菊池雄星投手(30)が12日(日本時間13日)、ア・リーグ東地区の強豪ブルージェイズと3年契約で入団合意した。近日中にも正式発表される。年俸は今季が1600万ドル(約18億4000万円)、23、24年は1000万ドル(約11億5000万円)で、総額は3600万ドル(約41億4000万円)の大型契約。米アリゾナ州で自主トレ中だったが、契約合意を受けて13日、キャンプ地のフロリダ州ダンイーデン入りのため、空路で移動した。

あえて新天地を求めた菊池が、スコット・ボラス代理人とともに大型契約を得た。昨季は7勝9敗、防御率4・41。希望すればマリナーズと1年1300万ドル(約15億円)の契約延長オプションが行使できたが、これを破棄し、FA市場に打って出ていた。ブルージェイズの先発左腕はベテラン韓国人の柳賢振(34)のみ。ロドン、カーショーと大物左腕の契約が次々と決まり、速球派で故障が少ない、頑丈な菊池に白羽の矢が立った。

昨季のブルージェイズは強豪がそろうア東地区4位でプレーオフ進出は逃したが、リーグ6位の91勝、貯金20を挙げてワイルドカード進出圏内まで1ゲーム差と肉薄した。打線は本塁打王争いで大谷に競り勝った大砲ウラジーミル・ゲレロ内野手(22)を擁すなど、262本塁打、OPS・796は30球団最高で、846得点はリーグ3位だった。菊池は強力な援護を得て、白星増が期待できそうだ。

防御率リーグ5位(3・91)だった投手力も強力だ。昨季サイ・ヤング賞のレイはマリナーズへ、14勝のマッツはカージナルスへ移籍したが、ジャイアンツから昨季14勝のガウスマンが加入。12勝のベリオスとも契約延長した。マリナーズでは先発の2番手だった菊池の獲得で、ローテーションはリーグ屈指の厚みを誇る。過去3年間プレーオフに縁がなかった菊池だが、世界一が狙える布陣に加わった。

◆ブルージェイズの今季主な日程 4月8日(日本時間9日)の本拠地レンジャーズ3連戦で開幕し、次カードは11日(同12日)からの敵地ヤンキース4連戦。ローテーション5番手だと、12日(同13日午後8時5分開始)のヤ軍戦が有力となる。ほかの注目カードでは、5月16日(同17日)から本拠地で古巣マリナーズ3連戦、同26日(同27日)からは敵地でエンゼルス大谷翔平投手(27)との4連戦がある。エ軍とは8月26日(同27日)からの本拠地3連戦もある。交流戦では、5月20日(同21日)から本拠地で秋山翔吾外野手(33)のレッズ3連戦、9月2日(同3日)から敵地で筒香嘉智内野手(30)のパイレーツ3連戦がある。最終カードは9月30日(同10月1日)から本拠地でレッドソックス3連戦。

◆ブルージェイズの先発投手事情 菊池は先発4、5番手と予想される。サイ・ヤング賞のレイが抜けたエースは、昨季ジャイアンツで14勝の右腕ガウスマンが有力。昨季途中、18、19年にオールスターに選ばれた右腕ベリオスをツインズから獲得している。昨年の開幕投手で韓国出身の左腕柳賢振も菊池とほぼ同じ防御率(4・37)ながら、14勝を挙げた。昨季デビューした24歳の若手右腕マノアは9勝2敗の好成績で飛躍が見込まれる。昨季19試合に先発した右腕ストリプリングらも控えている。

◆ブルージェイズの主な野手 昨季45本塁打の二塁手セミエンはレンジャーズに移籍したが、48発で本塁打王の一塁手ゲレロ、32発の外野手ヘルナンデス、29発の遊撃手ビシェット、22発の外野手スプリンガー、グリチェク、21発のグリエル(DeNAに在籍したグリエル兄弟の弟)と長打力のある強打者がずらりとそろう。現時点では二塁手にはビジオが回る可能性が高いが、FA市場でさらなる補強も狙っているようだ。ゲレロ、ビジオ、ビシェットと親子メジャーリーガーが多いのも特徴だ。

<昨季のチーム本塁打上位>

(1)ブルージェイズ 262

(2)ジャイアンツ 241

(3)ブレーブス 239

(4)ドジャース 237

(5)ツインズ 228

(6)レッズ 222

(6)ヤンキース 222

(6)レイズ 222

(9)アストロズ 221

(10)レッドソックス 219

(11)カブス 210

(12)インディアンス 203